哲学的×SF×ミステリー『完全なる首長竜の日』書評
今あなたが暮らしている世界線は、夢か現か。
この本を読み終えたなら、『現』と断言できなくなるかもしれません。
作品について
第9回『このミステリーがすごい!』の大賞作品です。
2013年には映画化もされています。
尊敬している先輩から紹介してもらいました
こんな方におすすめ
以下の項目にひとつでも当てはまるなら、ぜひ読んでみてくださいね。
✓SFミステリーが好き
✓思索に耽りがち
✓どんでん返しを食らいたい
あらすじ
植物状態になった人と、『SCインターフェース』を通じて仮想空間でコミュニケーションができるようになった世界。
少女漫画家の淳美は、自殺未遂を起こして数年間意識不明の状態になった弟との対話をするのですが…。
1度で終わらない、衝撃のどんでん返しが待っています。
感想
物語の半分を超えるまで気味の悪い『違和感』を感じつつも、淡々と描かれる主人公の日常や回想に、どこか安心感を覚えます。
しかし、これはミステリー。
小説の主人公だけでなく、読者までもが作者の手のひらで転がされていることに気づいたのは、半分以上読んだ後。
読了するまでページをめくる手が止まってくれませんでした。
暇な休日の昼下がりなどに読むことをおすすめします。
評価★★★★☆
おこがましくも、勝手に5つ星評価してみました。
星を1つ減らした理由は、筆者が白黒はっきりさせたい性格だからです。
哲学的な曖昧さが苦手な方は、次の『似たような小説』がおすすめ
似たような小説
この小説を読み始めて間もなく、東野圭吾の『パラレルワールド・ラブストーリー』が脳裏を過りました。
『2つの世界線を彷徨うSF作品』という点で似ています。
こちらも、作者の手のひらで転がされたいドMな SFミステリー好きの方におすすめです。
まとめ
『完全なる首長竜』の書評でした。
気になった方は、ぜひ読んでみてくださいね。
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